vol.13 本格アウトドアブランド「Abercrombie & Fitch」/川上 正美 氏インタビュー

Date: 2016年3月29日 Category: ,


OLD & NEW代表 川上 正美 氏インタビュー

アバクロンビー&フィッチとの出会い

アバクロ_ヘミングウェイ


 確か1985年だったと思います。たまたまロサンゼルスに出張に行った際、ロデオドライブという有名なファッションストリートを散策していました。

 ウィルシャーブルバードという海につながる道の向かい、昭和天皇も宿泊したというウィルシャーホテルの隣にアバクロンビー&フィッチのお店を見つけました。

 何気なく店内に入ってみると、驚いたのは入り口近くの本格的なビリヤード台、巨大な地球儀、双眼鏡。左のほうにはウィルスアンドガイガーのサファリジャケットとブッシュショーツがあり、一体、何のお店だろうと思いました。

 そして、今でも金額を覚えています、38ドル(当時日本円にして1万円ほど)の、ブッシュショーツを購入しようと思ったのですが、展示してあったのは30インチのサイズだけでした。店主を呼び、「このショーツの28インチはないか?」と聞くと、「ウチは30インチからしか置いていない。」と言ったのです。いくらアメリカ人が大きいとはいえ、細いやつもいるだろうと思ったのですが、サイズがないのなら仕方ないと、お店はまだ奥があったのですが、店の雰囲気に驚いていたこともあり、そのまま出てしまいました。

 その夜、先輩達と食事をしていたとき、どこを見てきたのか聞かれたので、「アバクロンビー&フィッチのお店に行きました。変な店ですね、サイズがないんですよ。」というと、「ばかやろう、お前のようなお金を持っていなさそうな若造が行く店ではないからだ。店の奥は見たのか?奥に散弾銃やサバイバルナイフ、フライフィッシングのロッドやルアーがあって面白い店なんだ。」と、怒られたことをとても印象深く覚えています。

 残念ながら、時代の変化とともに、アバクロンビー&フィッチは衰退し、私がお店に行った丁度その頃に、全米でも店舗がなくなってしまいました。

 私が13年前に今のお店を始めるとき、アバクロンビー&フィッチが時計も扱っていたことを知り、シップメイトというオリジナルブランドネームの入った時計を入手することができました。今ではメンズ・ウィメンズ合わせて20本程のアバクロンビー&フィッチの腕時計を集めています。

 

「東京ヴィンテージに出品中のアバクロンビー&フィッチの時計」
アバクロ_ヘミングウェイ

左写真:Travel Alarm Clock / Abercrombie & Fitch
アバクロンビー&フィッチ社のアラームクロック。ハンティングやフィッシングのアウトドア、ビジネス等、旅行の際に持ち歩くための時計。
 
右写真:Ships Wall Clock / Abercrombie & Fitch
アバクロンビー&フィッチ社のウォールクロック。アフリカに向かう船内で旅人たちを見守っていたであろう、船用壁掛け時計です。
 
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 川上さんもご存知でしたが、アバクロンビー&フィッチの顧客に、あのアーネスト・ヘミングウェイがいたことが、有名な逸話として残っています。
 次回 vol.14では、アウトドアブランドとしてのアバクロンビー&フィッチと20世紀を代表する文学界の巨匠、アーネスト・ヘミングウェイの関わりについてさらに掘り下げてみます。

 vol.14 Abercrombie & Fitch / Ernest Hemingway を読む。

 
 


川上 正美 MASAMI KAWAKAMI

OLD&NEW代表。
30年来ポロ・ラルフローレンのビジネスに携わってきた目でセレクトした、アンティーク腕時計を中心に、
男性を主にしたファッションアイテム、シグネットリング、カラーバー、タイバー、ピンバッチ等のアンティーク商品を取り揃えている東京・銀座のアンティークショップを運営。